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津波一過 悲嘆の浜 養殖業「もう駄目」 三陸沿岸(河北新報)

 「壊滅だ」「あきらめるしかないのか」―。チリ大地震津波から一夜明けた1日、カキやワカメ、コンブといった三陸沿岸の養殖漁業の現場では、次々と被害が明らかになった。落胆する漁業者。被害額も甚大に上る見通しだ。これから三陸の養殖はどうなるのか。先行きへの不安が、浜に広がった。

 「コンブ漁は今月から5月まで。最近は400万円ほどの水揚げがあったが、もう見込めない」

 岩手県宮古市高浜の漁業佐々木俊幸さん(47)は作業小屋の片付けをしながら、途方に暮れた。高浜地区では約300基のコンブ養殖施設が流された。

 宮城県七ケ浜町でノリを養殖する石森喜一さん(51)も朝から壊れた施設の回収に追われた。「収穫がまだ一カ月も残っていた。もう駄目だ。30年やってこんな被害は初めて」と肩を落とした。

 岩手県は大船渡、陸前高田、釜石、宮古、山田、大槌の6市町で養殖施設の被害を確認した。宮城県も気仙沼、石巻、塩釜3市などを中心に被害が広がっている。

 「ホタテやカキなど施設1000基以上が壊れ、被害額は5億円に上る見込み」(陸前高田市の広田湾漁協)
 「石巻市狐崎浜などのカキのいかだは壊滅状態。被害は億単位だ」(宮城県漁協石巻市東部支所)
 各地の被害は深刻だ。

 大船渡漁協(大船渡市)は養殖施設の2割、約200基が壊れ、被害額が最低でも2億円に上るとみる。同漁協は「被害額はさらに膨らむ。国や県に経済的支援を求めたい」と訴えた。

 被害が広範囲だっただけに、今後の生産への影響も気掛かりだ。
 宮城県漁協でも「来シーズン用の2年ものカキにも被害が出ている」(石巻市東部支所)「塩釜港内のワカメ、コンブは施設ごと流された。来年以降も影響が出るのでは」(塩釜総合支所)と不安の声が上がる。

 隣接する南三陸町とともにワカメ養殖施設の被害が相次いだ気仙沼市。2日には、宮城県漁協が今季4度目のワカメの入札を行うが、今後の入札は未定だ。漁協気仙沼総合支所は「収穫量が確保できるかで判断するしかない」と嘆いた。

◎観光業「風評が心配」/地域の安全性アピール

 チリ大地震津波の影響で、東北地方沿岸では宿泊予約のキャンセルや観光施設の臨時休業などが相次いだ。風評被害を心配する声も出始めている。

 宮城県南三陸町の南三陸ホテル観洋では、大津波警報が発令された2月28日、キャンセルの連絡が次々と入った。仙台方面から町内に通じる国道45号などが通行止めになり、近くまで来ながら断念した観光客も。同日だけで約100人のキャンセルがあり、大半が宿泊利用だった。

 岩手県山田町の殻付きカキ食べ放題「かき小屋」は、県内や青森県などから70人の予約が入っていたが、安全面を考慮し、臨時休業した。1日も点検のため営業を取りやめ、2日に再開する予定だ。

 JTB東北(仙台市)は「2008年6月の岩手・宮城内陸地震の時は風評被害が長く続いた。今回は今のところ落ち着いている」と言う。南三陸ホテル観洋のおかみ阿部憲子さん(47)は「テレビや新聞で南三陸町が大きく取り上げられ、心配する電話があった。今後、新規のお客さまへの影響が特に心配。安心して観光に来てほしい」と話している。


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by b0mgb4a8fd | 2010-03-09 02:02